• スター
  • 2013-11-05 16:51:15

イ・ジュン「自分で‘動物の王国’を演じるとは苦々しいですね」

映画『俳優は俳優だ』で主演デビュー。アイドルにとってタブーとされているセックス・喫煙・悪態の演技をこなして話題を集めたにもかかわらず、「なぜアイドルだとやってはいけないんでしょうか」と目を丸くする一方、「動物の王国を実際に撮った」という言葉には笑いが止まらない。「そうですね。実際ではなく演技ではありますが」

MBLAQ(エムブラック)のメンバーで、『俳優は俳優だ』の主演を務めたイ・ジュン(25)は「自分でも本当の姿が何なのかわかりません」と述べた。自ら、それも非常に真面目に「僕は二面性のある男」だと表現する。「芸能活動しているときの姿が偽りや設定というわけではありませんが、それとはまた違う面もあります。ここでもっと真面目になるじゃないですか?声が完全に低くなって「とことん」真面目になるんです。友達と会うときも、誰と会うかによって性格もガラッと変わります。「オ・ヨン」も僕の姿の一つなのかもしれません」

貧しかった舞台俳優オ・ヨンは、何もなかった時期にむしろすべてを持っていた男。初めは演技への情熱でいっぱいだったが、次第に成功、お金、名誉、快楽への欲が積み重なり、転落してしまう。芸能界でジェットコースターのような紆余曲折を経験する人物。イ・ジュンにとってオ・ヨンの半分はすぐに理解できた。

「実際の自分とは全然違います。オ・ヨンという人物は本当にコロコロよく変わるんです。その点は経験したことも、経験したくもありません。人が変わるというのは非難されてしかるべきです。良い変化ならいいですが、ひとたび人として生まれたなら、発展すべきだと思います。映画の冒頭シーンでこの主人公が頑として盾突いたりはしても、むしろ情熱にあふれて一番よかったのが、その後次第にどん底へと向かっていきます。それが自分とはもっと距離があるように思います」

彼が表現したように、本当に二面性がある。突拍子もないように見えて人一倍信念は強い。細やかで繊細そうだが、気さくで大らかに良くない話は受け流す。楽しく生きるために芸能活動をしているようでありながら、芸能人として誰よりもクリーンに長く活動するために小さな「便益」は考えもしない。

「オ・ヨンのように瞬時に転落する想像ですか?よくありますよ。芸能人なら誰でもあると思います。僕の場合は飛行機に乗ったときに‘もしかして墜落しないだろうか’と考える程度の想像です。実際に自分がそうなるとは思いません。何事も慎重にしています。パッと消えるのは嫌です。一生懸命やったのに、瞬時にすべてを失いたくはありません。普段から一つひとつ気を遣いながら生きなければ。ごく小さいことなんです。お酒を飲むときはタクシーに乗って出かけるとか、それが習慣になればいいんです」
 
イ・ジュンの演技力について様々な評価と「言葉」が行き交っているが、彼はむしろ「受け止める覚悟はできている」という。「聞きたい評価というよりは、映画を見てもらえるだけでありがたいと思う。どんな悪口を言われ、ほめられるにせよ、評価というものは観客の絶対的な権限なので、しっかり受け止める覚悟ができています。でも、どういうわけか悪口を言われる気がしません。ハハハ。初めは悪口を言われるのではと思いましたが、意外と周りから好意的なお言葉をいただいて、今は一安心したところです。観客とグッと近くなる自信はあります」

彼の自信にはMBLAQのメンバーも一役買った。「本当に自由奔放で面白い仲間たちなので、冗談めかして言われると思ったんです。映画が終わった後、チョンドゥンが親指を立てながら真剣な目付きで見るんですが、ゾクッと鳥肌が立って本当に感動的でした。僕は来てくれてありがたいと思ったのですが、むしろメンバーは良い映画を見せてくれてありがとう、きっと大ヒットすると力づけてくれ、とても力が湧いてきました。両親ですか?昨日見ましたが、僕がお酒を飲みすぎて感想を聞けませんでした(笑)」

撮影現場では「仕事」の延長だったが、三回のベッドシーンを大スクリーンで見るのはそれでも多少照れくさいことだった。「現場ではそんなにいやらしい感じじゃありませんでしたよ(笑)。ところが、スクリーンで見ると自分でも‘まだ終わらないのか’と思うほど恥ずかしかったです。現場では自分も相手役の女優も大変だから早く終えてしまいたくて、何をしているのかもわからないほどパパッとやり過ごしたので、個人的な感情とか気持ちとか、そういったものはありませんでした。スクリーンで見たら、うわあ…と負担に感じられました。自分の体が負担だなあと(笑)」

彼は出会いと別れを繰り返すアイドルの恋愛について「動物の王国」と表現し、話題を集めたことがある。彼に「動物の王国」を映画の中で撮ったと言ってみた。「ハハハ、そうなんです。この映画の中でオ・ヨンは本当にクズです。僕の本当の姿ではありませんが、以前自分が言ったとおりに映画の中でなってしまいました。苦々しいですね。本当にそうなってはいけないと思います(笑)」

「アイドル」なのに、セックス・喫煙・悪態がそのまま出てくる映画へのキャスティングに迷いはなかったのか。しかし、イ・ジュンは「アイドル」という枠の中に何を押し込めなければならないのかとむしろ反問した。「作品作りのためなのだから、俳優が作品に合わせるべきだと思いました。‘アイドルなのにどうなんですか’とよく質問されますが、そんなふうに考えたことはありません。‘どうして?アイドルだとやってはいけないのか’と思うんです。ところが、そんな質問をよくされるので意外でした。それがおかしいのではないかと。アイドルはこれこれこういうことだけすべきだという限界、そういったものは信じません」というのがすでにアイドルの枠から抜け出した彼の答えだった。

 

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