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  • 2014-08-26 16:00:37
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映画『海賊』を面白くしている海賊の歴史

映画『海賊:海に行った山賊』(監督:イ・ソクフン、以下『海賊』)が興行の底力を見せる中、映画の様々な設定が観客の興味をかき立てている。『海賊』は朝鮮の建国時期を背景に、朝鮮の国璽を紛失する事故が発生し、これを探すために海賊と山賊、朝鮮建国勢力が熾烈に対立するという内容のコメディアクション大作。
映画は朝鮮の建国時期を背景としてはいるが、正統派時代劇ではない。ストーリーを面白くするために歴史的背景を挿入したに過ぎない。しかし、フュージョンアクション活劇だからといって、デタラメな設定をしないのが『海賊』の長所である。映画の序盤で海賊団の首領ソマ(イ・ギョンヨン扮)は官吏と結託して役に立たない部下たちの首を切ろうとするが、海賊仲間皆を兄弟のように考えている副首領のヨウォル(ソン・イェジン扮)が反旗を翻し、ソマと対決して勝利する。この戦いによってヨウォルは海賊団の首領になる。
実際に、海賊団の構成員は海軍のように厳格な規律にとらわれない自由な者たちだった。ヨウォルが言うように、海賊仲間はみんな兄弟も同然だった。ヨウォルはソマが兄弟を裏切ったという理由で命令に従わなかった。
海軍や商船、または私掠船の乗組員の中には、少ない報酬と厳格な規律に耐えられず、海賊の道を選ぶ者もいた。海賊は公正な権利を与えられ、選挙によって指導者を選出し、公平に戦利品を分け持った。ヨウォルが海賊団の仲間に平等に接するのは、海賊の構成員はみんな自由だという考証に基づいている。また、海賊の首領になるにはカリスマが求められた。カリスマは戦闘で海賊を勝利に導く重要な要素であり、皆の選択で首領の座についたとしても、乗組員を心から承服させなければ不満が生じるためである。
それで海賊は問題が発生したとき、彼らなりのやり方として決闘で解決した。決闘は相手に血を先に流させた者が勝つことになる。ヨウォルがソマと対決したのは、ソマが海賊仲間の意思に反する行為をしたためである。

海賊は陸地の盗賊である山賊とは似ているようで違う。農業をしていた農民が土地を奪われて山に潜り込み、盗賊になった山賊とは異なり、海賊は海を生活基盤としていた漁民出身もいるが、それぞれの自由な生き方をするために海賊の道を選んだ者も多い。
 

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