昨年春に巻き起こった初恋シンドロームに今春、現実的な恋愛シンドロームが取って代われるだろうか。『建築学概論』からちょうど1年ぶりに、たっぷり共感できるまた別のラブストーリーがやって来た。イ・ミンギ、キム・ミニ主演の『恋愛の温度』である。
昨年公開された『建築学概論』は、みんなが誰かの初恋だったというメッセージを伝え、全国に初恋ブームを巻き起こした。大学新入生のときに建築学概論の授業で出会った初恋相手との思い出、15年ぶりに会った二人の家作りを織り交ぜて制作された『建築学概論』は、淡々としたタッチで観客の感性を大きく揺さぶる秀作だった。オム・テウン-ハン・ガイン、 スジ-イ・ジェフンの思い切ったダブルキャスティングも功を奏した。『建築学概論』はオフシーズンのない上昇気流に乗った韓国映画の始まりを告げ、410万人もの観客を動員した。当時の純愛映画史上、最高の観客動員数だった。
21日に公開される『恋愛の温度』は少し違ったラブストーリー。初々しいカップルが可愛らしくポーズを取っているポスターだけ見れば、他のロマンチックコメディに劣らず甘い雰囲気。しかし、ふたを開けてみれば、この映画は別れることにした後から始まる大胆なラブストーリーであり、クールになれず引け目すら感じる現代カップルの心の扉を叩き、共感を呼ぶ別れの物語。試写会も好評である。
映画には、別れた男女が手を変え品を変え相手に嫌がらせをしてククッと笑いながらも、気にかけている男女の本心をうかがわせる細やかな仄めかしが随所に見られる。本物のカップルのような雰囲気で、役柄にぴったりはまるイ・ミンギとキム・ミニの好演も、映画の魅力を高めている。
2016-10-30 ~ 2016-11-5
2016-10-30 ~ 2016-11-5
2016-11-7 ~ 2016-11-13