俳優のチュウォンとキム・テヒが視聴者をテレビの前に呼び集めている。二人が主演を務めるSBS水木ドラマ『ヨンパリ』は、ドラマチックな緊張感とテンポの速い展開で視聴者を引きつけている。おかげで第2話は視聴率14.1%(ニールセン・コリア調査、以下同様)を記録した。これは今年放送されたドラマ(ミニシリーズ)の中で最高値。放送終了を控えて視聴率が上昇したというのではなく、放送序盤から上昇気流に乗ったという点から、全16話の放送期間中にどこまで上り詰められるか注目される。
最近最高視聴率を出したドラマは前作の『仮面』である。最終回が放送された先月30日、自己最高視聴率の13.6%で幕を閉じた。ずっと10%前後で上がり下がりしていたが、最終回で有終の美を飾った。SBS月火ドラマ『上流社会』も10.1%で放送終了して話題を集めた。競合作であるMBC月火ドラマ『華政』の最高視聴率は11.8%。『ヨンパリ』の競合作であるMBCドラマ『夜を歩く士』は7%、KBS第2テレビジョンドラマ『アセンブリー』は4%程度の視聴率。視聴率が10%を超えただけでも「そこそこのヒット」と言われるほど下向きの平準化が進んで久しいが、『ヨンパリ』が主な視聴者層である40代はもちろん、20代まで引き込んだという点は注目に値する。
6日に放送された第2話では、警察に追われていたテヒョン(チュウォン扮)が捕まる危険を顧みずに患者を生かそうと尽力するシーンで瞬間最高視聴率が19.7%まで引き上がり、視聴者年齢層分布図でも前日より20代が30%も増加した。まだ始まったばかりで先は長い。しかし、2回の放送で視聴者を引き込むことができた秘訣は、テンポの速さにある。人物設定の説明に時間をかけることもなく、それぞれのキャラクターを立体的に際立たせている。ストーリー展開の中で冗長的な説明もない。第2話までの流れでテヒョンがなぜ隠れて往診しながらお金を稼がざるを得ないのか、ヨジン(キム・テヒ扮)はなぜ植物人間として眠り続けているのかを理解させ、その中で複雑に絡み合った事件などを手に汗握る展開で見せた。
これに加えて医療ドラマの良いとこ取りをしている。確実にヒットするジャンルとされていた医療モノは「医者が病院で恋愛するドラマ」だと非難されてそっぽを向かれたこともあったが、『ヨンパリ』は生と死という極端な状況と一刻を争う医療モノならではの要素だけを取り入れている。今後も「起・承・転・恋愛」よりはテヒョンが救急患者を生かすシーンや、生死の境を行き来する張り詰めたシーンなどに重点を置く予定だという。
2016-10-30 ~ 2016-11-5
2016-10-30 ~ 2016-11-5
2016-11-7 ~ 2016-11-13