元祖女性韓流スターの動きが中国大陸を揺さぶっている。ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』のイ・ヨンエが9年ぶりにテレビ復帰した影響によるものである。最近、世界最大のエンターテインメント市場に急浮上している中国で、イ・ヨンエの人気と知名度は相変わらずで、彼女のカムバックを待つ期待感は日増しに高まっている。
そのような面で先月、SBSスペシャル料理ドキュメンタリー番組「イ・ヨンエの晩餐」に出演し、大反響を呼んだ彼女のカムバック作選択は、神業ともいえるほどのものだった。番組でイ・ヨンエは夫のチョン・ホヨン氏と双子の息子・娘、愛する家族と過ごす幸せな私生活をありのままに公開して神秘的なイメージを脱ぎ捨て、ご近所さんのように親しみのある姿で戻ってきた。『宮廷女官チャングムの誓い』の中で見られた彼女のように、強くて優しい韓国の女性像そのものだった。その姿に韓国の視聴者も好意を持ち喝采を送ったが、中国での反応はさらに熱いものだというのが芸能関係者の話である。中国の関連業界は「イ・ヨンエの晩餐」による収益とイ・ヨンエの放送・コマーシャル出演、行事への参加などを実現するために、あらゆる手を尽くしているという。「どのような言い値でも買い手がつく」ほどだというのが芸能界の分析。

しかし、当のイ・ヨンエ側は今後の芸能活動について口をつぐんでいる。また、広告モデルの仕事も最小限に減らす中、お金よりは自分の追求するものがうまく反映させられる方面でのみコマーシャルに出演している。財閥系の大企業から巨額の広告出演料を提示されても断り、海外進出に苦戦している優良中小企業に手を差し出したことなどがその例。
また、知人たちの主張によると、双子を出産してからは、環境と健康に一層大きな関心を注いでいるという。法的基準値に関係なく、有害物質の含まれる乳幼児用保湿剤や化粧品を受け入れられないのは、そうした背景からのようである。
『宮廷女官チャングムの誓い』によって世界に韓国料理の素晴らしさを広める役割までしっかり果たしたイ・ヨンエが、今後は健康と環境、家族愛を軸とした新しい所信を前面に出し、どのような活動を始めるかに期待が寄せられている。