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  • 2015-10-30 14:14:29
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『六龍が飛ぶ』の残酷ながらも意味ある問いかけ

『六龍が飛ぶ』が視聴者に意味ある問いかけをしている。SBS創立25周年特別企画ドラマ『六龍が飛ぶ』(脚本:キム・ヨンヒョン、パク・サンヨン/演出:シン・ギョンス)は、第1話から視聴者の心をつかんだ。内容の濃いストーリーは回を重ねるごとに弾みがつき、出演者たちは体を張って生き生きとしたキャラクターを演じている。これを裏付けるかのように『六龍が飛ぶ』は6回目の放送で視聴率15%を突破し、月火ドラマの勝機をつかんだ。
同作の数ある見どころの中で特に見逃せないのは、毎回登場する庶民の話である。混乱していた高麗末を舞台に、朝鮮建国の先頭に立つ人物の物語を描いたファクション(factとfictionの合成語でノンフィクションとフィクションの中間)歴史ドラマなだけに、当時虐げられていた庶民の話は抜きにできない。『六龍が飛ぶ』は、悲惨な状況に置かれた庶民と権力に酔いしれた権門勢家を交互に見せ、視聴者に様々な意味ある問いかけをしている。
19日に放送された第5話では、極に達した権門勢家の蛮行とそれによって虐げられている庶民の姿がありありと描かれた。権門勢家のペク・ユン(キム・ハギュン)が死んだ後、ホン・インバン(チョン・ノミン)はペク・ユンの後釜になろうと他の貴族を口車に乗せた。ホン・インバンが倭寇の侵略を口実に、民から9割の税を取り立てようと提案したのである。

ホン・インバンの提案に、何人かの貴族は民にどうやって暮らせと言うのか、と反発したが、ホン・インバンは「これまで、数多くの王と国が滅びたが、民が滅びたことはない。民は9割の税を納めても何とか生きていく」「ただ税を増やすだけでいいのだ」と答えた。かつて士大夫だったホン・インバンのふてぶてしい言動はテレビの前にいる視聴者まで腹立たせ、ドラマの中に引き込んだ。
『六龍が飛ぶ』の脚本を書いたキム・ヨンヒョン、パク・サンヨン両氏は「国の存在理由は何かという問いかけから始まった作品」だと明かした。『六龍が飛ぶ』で迫害と収奪に苦しみながら命をつないでいた庶民の姿は、「六龍」と呼ばれる6人の人物を立ち上がらせる。また、彼らは新しい国を建てるために運命の渦に身を投じる。これによって「国の存在理由」について改めて考えさせる。

残酷ながらも意味ある問いかけをする『六龍が飛ぶ』。「六龍」の目指す世界が『六龍が飛ぶ』によってどのように描かれるのか、視聴者にどのようなカタルシスをもたらしてくれるのか、今後の展開が注目される。

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